2012年9月28日金曜日

河北新報さんに活動内容が紹介されました!

9月22日付の河北新報さんに、山形つながるプロジェクトの活動を掲載して頂きました。
関係者の皆様、参加して頂いた皆様、ありがとうございます!

河北新報 9月22日付 24面

福島っ子の保養に人気 線量気にせず外遊び 山形・小国


写真は8月の保養の様子です。この時は6家族、9月は9家族にご参加いただきました。
この活動は、保養プログラムの開催地である山形・小国地区のみなさんをはじめ、多くの方の支援により成り立っています。
 

福島の方々に少しでも寄り添い、生の声を聞き、この現状をできるだけ多くの人に伝え、考えてもらえるような活動にしていきたいと思っています。
 今後も福島に接している山形県だからこそできる支援を行っていきたいと思います。

 
引き続き、応援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

2012年9月23日日曜日

第3回 山形県小国での保養 最終日

9月23日日曜日。
昨日のお天気から一変、また小雨が降っています。

大好評!秋田の土田牧場さんのジャージー牛乳

朝は恒例のバイキング。
お子さんのリクエストに応え、朝からから揚げが登場!
「ちょっと朝からは重いのでは?」という心配をよそに、一番人気でした。から揚げはおかずの王様ですね(笑)。

今回の牛乳は秋田にある土田牧場さんから送っていただいたもの。
しかもジャージー牛乳です!
濃厚で甘くて、子どもたちもたくさん飲んでくれました。
ご協力ありがとうございます。

朝食後、お帰りの準備です。お土産の黒豆を詰めるみかさんの周りには、興味津々の子どもたち。
Aくん:お手伝いさせて~
みかさん:はい、じゃあ、これ袋に入れてね。
Bちゃん:わたしもやりた~い

小さくても、ちゃんとお手伝いしてくれました。
かわいいですね!

皆さんの帰り支度が終わると、全体で今回の趣旨をもう一度ご説明し、皆さんから感想をお聞きしました。

<いただいた感想>
・ツリーイングというなかなか経験できないことを親子で体験できて良かったです。
・お母さん同士で交流できたのが本当に良かったです。
・子ども以上に本当にリフレッシュできて、福島に帰っても頑張れます。
・途中からの参加でしたが、みなさんに温かく迎えて頂いて嬉しかったです。毎月やってほしい。
・ご飯がおいしくて、いつも以上に子供がたくさんご飯を食べました。

今回も嬉しい感想をたくさん頂きました。
こちらこそ、2泊3日という短い間でしたがお世話になりました。
今回の経験を次にも活かしていきたいと思います。

ご参加いただいた皆さん、開催にご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました!

おだまきの家の前で皆さんと

第3回 山形県小国での保養 2日目 大人の時間で聞いたお話 ~震災当日編~

黒豆を食べながら、弾むお話。
お母さんたちの話は、初めてお聞きするものも多いんです。
特に、それぞれの震災当日の話は驚きの連続です。
ここでは、2つのお話をご紹介したいと思います。

一人目は、未就学児の2人のお子さんを持つAさん。
Aさんはマンションの14階に住んでいます。
震災当日は、体調を崩して幼稚園?保育園?(すいません、曖昧で)をお休みしていた長男もたまたま一緒に家にいたそうです。
そこへ、突然の緊急地震速報の予報の音。
聞きなれない音に戸惑っていると、大きな地震が。
14階にある部屋は大きく揺れ、ふとベランダを見ると、大きく振れているためいつもは見えない景色が見えたそうです。
揺れが収まると、ぐちゃぐちゃになった部屋から逃げ出し、2人の子どもを抱えて14階の階段を下りました。「本当に大変だったんです」。
マンションの中には、ドアが開かなかった階もあったといいます。「ドアが開いてわたしたちは幸運でした」。
14階の階段を2人の子を抱えては上ることができないため、旦那さんとも連絡が取り、家族で避難所に行くことにしたそうです。

地震発生後、大雪が降り始めます。
多くの人が避難所に身を寄せている中、避難所のドアを外からたたく大きな音が。
見ると、男の人がわんわん泣きながらドアをたたいています。

男性:開けてくれ!頼む!もうガソリンもないんだ。お願いだ。開けてくれ!
担当者:すいません、浜の人は中に入れることができません。ここには被ばく量を測る機械も除染するための準備もしていません。○○の避難所にはありますから、浜の方はそちらに行ってもらっています。
男性:もうガソリンがないんだ。そこまでは行けない!開けてくれ、頼む!

担当者:すいません・・・

このやり取りが辛すぎて、Aさんはその後どうなったかは見ていないそうです。
Aさん:大の大人の男の人があんなに泣いている姿を初めて見ました。でもどうすることもできなくて本当に辛かった。どうして避難所に指定されているような場所に準備がなかったのか・・・。それが本当に疑問です。


二人目は、“山津波”の被害に遭ったBさん。
Bさん:山津波って知ってます?
その場にいたBさん以外の4人中3人は知りませんでした。

BさんはAさん同様、一番下のお子さんとBさん自身が体調を崩し、家におじいちゃんと3人でいました。
地震の大きな揺れを感じて、揺れが収まったあと、窓から外を見ると上流から立ったままの木々と家が流れてくるのが見えたそうです。
Bさんの家はダムから10㎞程下流にあるそうですが、山が崩れ、ダムが決壊し、下流のまちに押し寄せてきたのです。それが山津波です。

Bさん:水が来たから、とっさに窓を閉めました。パニックになってたんですね。でも、外へ逃げなきゃって思い直して玄関のドアを押したのですが、ドアが開かないんです。既に外には水が来ていたんですね。それで、部屋の窓を開けて外へ出ました。
その時にさらに水が来て、流されたんです。

Bさんはなんとか陸に流れ着き助かったそうですが、ご近所の方は何人か山津波のために亡くなったそうです。
買ったばかりの新車もダメにしたとか。
Bさん:津波は地震発生から早くても20分くらいと聞いたけど、山津波は10分できたんですよ。


このお二人の話は本当に聞いたことのない話でした。
まだまだ知らないことがあるのだと、改めて実感しました。
貴重なお話を聞かせていただき、ありがとうございました。


第3回 山形県小国での保養 2日目 大人の時間で聞いたお話 ~保養情報編~

9月22日、2日目の夜。
当プロジェクトの“みかさん”が煮た黒豆をつまみに、お母さんたちとの第2夜です。
ちなみに、黒豆は北海道・十勝にある外山農場から送られて来たもの。
本当に皆さんのご協力で成り立っている保養プログラムなのです。
ありがたいですね。

この夜は、他の保養プログラムの状況や、震災当日のお話をお聞きしました。
全国各地で保養プログラムが実施されているそうで、皆さん本当に熱心に情報収集されていることが分かりました。
北海道から沖縄まで、期間や対象者(未就学児限定、小学生以上など)、参加費の有無など、開催内容は様々なようです。
しかし、どのプログラムも人気のようで、抽選が多いとのこと。
それだけ一時的でも放射線のリスクから離れたいというニーズが多いということなのでしょうか。

前回の保養、岐阜での保養でもそうでしたが、当プロジェクトには保養初参加の方がいらっしゃいました。
どれだけの人にきちんと情報が届いているのか、必要としている人に届けられているのか。とても気になるところです。

保養情報など、全国、山形などで活動している参考になりそうなWEBサイトをご紹介しておきますね。
<全国>
子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク 子ども福島
ふくしまのこどもを、まもりたい。
mama to mama ~ママとママをつなぐサイト~
東日本大震災支援全国ネットワーク 保養プログラム情報
被災者受け入れ自治体リスト
母子疎開ネットワーク「hanako」

<福島県>
福島県生活協同組合連合会 福島の子ども保養プロジェクト
渡利の子どもたちを守る会 避難・保養情報

<山形県>
山形避難者母の会
NPOりとる福島
避難者支援センター おいで
毎週末米沢




2012年9月22日土曜日

第3回 山形県小国での保養 2日目

9月22日土曜日。

朝食は恒例のバイキングです!

朝食には欠かせません!玉子焼き

サラダ2種類、玉子焼き、スープにパン。
ヨーグルトには手作りのイチジクジャムを添えると、とってもおいしいんですよ。


昨日から続いた雨は上がり、今日は外で遊ぶのにバッチリの天気になりました!
せっかく山形まで来てもらったのですから、外で思いっきり遊んでほしいです。
お天気が良くなってホッとしました。

本日の予定は、健康の森“よこね”で散歩、ツリーイングと芋煮会です。

ブナの木々がたくさんの葉を付けていて、木漏れ日がとても綺麗です。ここから、さらに2家族のみなさんに合流してもらいました。

この森には、滝や風穴、人口湖など小さい子から大人まで楽しめるポイントが盛りだくさん。
滝に行くには急こう配の坂を下りる必要があったため、小さい子たちは断念し、人口湖へ散歩に行きました。







 滝に行った子たちは、水の中に入ったり、イモリを捕まえたりと大はしゃぎ。

「いつもはね、放射能が気になるから、花も触っちゃダメ、虫も触っちゃダメって言わなくちゃいけないの。そのせいで生きものや自然が嫌いにならないかって、心配なの。何触っても叱らなくていいのは、本当にいいね」と、お母さん。考えさせられます。

何杯もおかわりしてもらいました
お待ちかねのお昼ごはん。山形ならではの芋煮会です!
もちろんご存じかとは思いますが、芋煮のイモはサトイモ。肉は牛肉。スープはしょう油ベースなんですよ~。
山形のスーパーでは、芋煮会用の大なべや大きなお玉など、必要なものは全てレンタルしてくれます。さらに、指定した場所に食材、機材を届けてくれるサービスも。
山形県民は、サービス精神旺盛なのかしら?(笑)

芋煮会と一緒に食べたおにぎりは、小国でお米を作っている川崎さんからの差し入れです。
新米だから、つやつやピカピカで味も抜群!川崎さん、ありがとうございます。


昼食後は待ちに待ったツリーイング。
NPO法人ここ掘れ和ん話ん探検隊の皆さんにご協力いただき、ツリーイングを体験できることになりました。ありがとうございます。

ツリーイングとは、簡単にいうとブナの木の枝にロープをひかっけて、そのロープを上がっていくというもの。木登りとはちょっと違うんですね。

時間の関係で、最初は子ども限定だったのですが、ここ掘れ和ん話んの皆さんのご厚意で、大人も参加可能に。
お母さんもお父さんもチャレンジしてもらいました!
子どもたちよりも案外真剣だったかもしれません(笑)。

ほら、こんなに小さい!

頑張って上まで登ると、いつもとは違う景色を見ることができます。
大木の葉を間近に見て、下には小さくなった人や車。鳥にでもなった気分が味わえます♪

キャー、キャーいいながらも、みなさん、楽しみながら頑張りましたね~。

翌日?、翌々日?の筋肉痛が恐ろしいです(笑)。
 とはいえ、貴重な経験ができたのではないかと思います。



おだまきの家に戻ると、野菜が届いていました!
きゅうり、ゴーヤ、長なす、オクラ、さやいんげん、シシトウなどなど。

これらの野菜は、伊賀有機農業推進協議会から送っていただいたものです。
新鮮で安全な野菜を福島の方に食べてもらいたいというご厚意によるものです。
これらのお野菜は、お土産として持ち帰っていただきました。
心配なく食べられるものが一番喜ばれるんです。
協議会のみなさん、ありがとうございます。

この日の夜は最後の晩ということで、花火で締めくくりです。
花火の煙が家の中まで入ってくるほどの盛り上がり様で、花火は間違いないですね~
今日はたくさん動いたので、子どもたちは花火が終わるとすぐに就寝。
ぐっすりと、おやすみなさい☆
最後の夜はやっぱり花火ですね

第3回 山形県小国での保養 1日目 お母さんたちから聞いたこと。

9月24日、この日のすべてのプログラムが終了したあと、お母さんたちに震災当日のお話、現状などついてお聞きしました。

<学校について>
・クラスの児童のうち半分が避難のために県外へ転校していったケースがある
・学校給食を食べる子と、お弁当を持参する子がいる
・牛乳も心配だから飲ませないようにしている。ただ、飲んでも飲まなくても代金は取られる。
・以前は外での体育の時間は制限されていたけれど、今は無制限。除染した土が校庭に埋まっているだけの状態なのに本当に大丈夫なのか不安。
・登下校の時にマスクをさせているけど、家に着く頃にはマスクが顎の下にかかっているだけになっている。マスクをする子自体も少なくなっているので、自分の子だけさせずらい。
・山形に避難しているが、福島よりも幼稚園の授業料が高いため一年遅らせて入学させるつもり。

<福島ナンバーの車について>
・県外を走る時、やたらと見られている気がしたり、車間距離を必要以上に開けられている気する

・ガソリンスタンドで給油を断られたことがある。
・県外で駐車中に車に傷を付けられた知り合いがいる。
・某テーマパークには福島ナンバー専用の駐車場がある。


<日常について>
・スーパーで葉物に手が出ない。根菜類は北海道産が多いので、夕飯のメニューが根菜を使ったものに偏ってしまう。
・水についてもどこまで気にしたらよいか分からない。ただ、福島市の水源である摺上(すりかみ)川ダム周辺は線量が低いから心配はないらしい。
・福島でさえ、意識が風化しているように感じる。
できることなら移住したい。でも、仕事のことや生活を考えるとそこまで踏み切れない。



上記のような会話ができる相手と、そうではない相手がいるそうです。放射能のことをまったく気にしない人もいるため、放射能に対する不安度の違いによって関係がギクシャクしてしまうこともあるとのこと。

ただ、「生活していく中で、悪い情報と良い情報があるなら、悪い情報に対応していきたい」とおっしゃっていました。
いろんな判断がある中で、結局は自分で判断することになるのだけれど、その判断に対する周囲からの目にもストレスを感じるそうです。

私たちの日常と福島で不安を抱えている方々の日常とでは、大きな差があります。でもこの現状は、福島だけの問題ではないはずです。日本全体の問題として、当事者として、考えていきたいと改めて思いました。

2012年9月21日金曜日

第3回 山形県小国での保養 1日目

9月21日金曜日13時。
第3回山形県小国での保養プログラムが始まりました。

ようこそ!おだまきの家へ

「こんにちは~!」
「おだまきの家へようこそ、いらっしゃいませ!」
ぞくぞくと参加家族がいらっしゃいます。

今回の子どもたちは最初から全然物怖じせず、すぐにスタッフとも仲良しに。
まずは、4家族からスタートです。

午後は、生憎のお天気のため滝へ行くのを断念し、小国の中心部にある温水プールに行くことにしました。


小国町温水プール
小国の温水プールは、外観は学校のようですが、中はとっても立派!
ウォータースライダーが設置されていて、大人1回500円、子ども(小学生以下300円)という破格の安さです。
ちなみに、水泳帽は必須です!帽子が無くて、スタッフがお店まで買いに走るというハプニングも(笑)。





みなさんも小国に行かれた際はぜひ。

プールの後は近くを流れる川を散歩しました。
大きな橋が架かっていて、そこから眺める景色も最高です。川から吹く風に、皆さん癒されているようでした。

そして、おだまきの家へ戻ると、さらに3家族が到着。
自己紹介、小休憩のあと、晩御飯の準備が始まります。
ピザづくりは、几帳面さなど、結構性格が出ます(笑)

今晩はピザ!案外、このピザを楽しみされる大人の方が多いんですよね。
ピザ生地はこちらで手作りのものを用意し、伸ばすところから皆さんにお手伝い頂きます。
好きに具材をトッピングして、チーズをかけて、天火というオーブンで焼き上げます。

想定よりも、ちょっと具材が足りなくて皆さんに気を使って頂きました。すいませ~ん!
ただ、いざ焼きあがってみると意外に食べきれない状況に(笑)。
最終的には、「ピザでお腹がいっぱいになるのかと思ってましたけど、美味しくてお腹いっぱいになりました♪」と、今回も好評でした。

ちょっと得意気ですね~

明日は山の中でツリーイングの予定です。天気になりますように~


第3回 山形県小国での保養が始まります。

2012年9月21日(金)。
山形県小国町は黄金色の季節を迎えています。

“おだまきの家” 看板を設置中。

今日から、「第3回 山形県小国での保養」プログラムが始まります。

ゆっくりと羽を伸ばしてもらえるように、少しでもリフレッシュしてもらえるように、新しいつながりができるように、スタッフ一同準備を進めてきました。

今回は9家族約30名の方にお越しいただきます。前回の約1.5倍の人数。
金曜日スタートということで、学校や仕事のため、土曜日から参加されるご家族もいらっしゃいます。


13時集合まであと少し。
お天気は小雨ですが、参加されるご家族にとって心休まる保養になりますように!
 
“おだまきの家”の周辺は、稲穂がしっかり実ってます♪

2012年9月4日火曜日

第3回 山形県小国での保養のご案内

飯豊、朝日両連邦に抱かれた里山で、日頃の疲れをいやし、ちょっとゆっくりしてみませんか?
稲穂をわたる風にふかれて収穫の秋を楽しみましょう。

日程:2012年9月21日(金)~23日(日)
 ※一泊だけの参加希望の方、ご相談ください。

場所:おだまきの家(山形県置賜郡小国町大字新股字堤の下195)

対象:福島県在住の方、福島から避難されている方





詳細はチラシをご覧ください。

【申込先】山形つながるプロジェクト 保養担当 徳永美嘉
 E-mail:mimkatoku2289@yahoo.co.jp