2012年9月22日土曜日

第3回 山形県小国での保養 1日目 お母さんたちから聞いたこと。

9月24日、この日のすべてのプログラムが終了したあと、お母さんたちに震災当日のお話、現状などついてお聞きしました。

<学校について>
・クラスの児童のうち半分が避難のために県外へ転校していったケースがある
・学校給食を食べる子と、お弁当を持参する子がいる
・牛乳も心配だから飲ませないようにしている。ただ、飲んでも飲まなくても代金は取られる。
・以前は外での体育の時間は制限されていたけれど、今は無制限。除染した土が校庭に埋まっているだけの状態なのに本当に大丈夫なのか不安。
・登下校の時にマスクをさせているけど、家に着く頃にはマスクが顎の下にかかっているだけになっている。マスクをする子自体も少なくなっているので、自分の子だけさせずらい。
・山形に避難しているが、福島よりも幼稚園の授業料が高いため一年遅らせて入学させるつもり。

<福島ナンバーの車について>
・県外を走る時、やたらと見られている気がしたり、車間距離を必要以上に開けられている気する

・ガソリンスタンドで給油を断られたことがある。
・県外で駐車中に車に傷を付けられた知り合いがいる。
・某テーマパークには福島ナンバー専用の駐車場がある。


<日常について>
・スーパーで葉物に手が出ない。根菜類は北海道産が多いので、夕飯のメニューが根菜を使ったものに偏ってしまう。
・水についてもどこまで気にしたらよいか分からない。ただ、福島市の水源である摺上(すりかみ)川ダム周辺は線量が低いから心配はないらしい。
・福島でさえ、意識が風化しているように感じる。
できることなら移住したい。でも、仕事のことや生活を考えるとそこまで踏み切れない。



上記のような会話ができる相手と、そうではない相手がいるそうです。放射能のことをまったく気にしない人もいるため、放射能に対する不安度の違いによって関係がギクシャクしてしまうこともあるとのこと。

ただ、「生活していく中で、悪い情報と良い情報があるなら、悪い情報に対応していきたい」とおっしゃっていました。
いろんな判断がある中で、結局は自分で判断することになるのだけれど、その判断に対する周囲からの目にもストレスを感じるそうです。

私たちの日常と福島で不安を抱えている方々の日常とでは、大きな差があります。でもこの現状は、福島だけの問題ではないはずです。日本全体の問題として、当事者として、考えていきたいと改めて思いました。

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